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読書録 2008.3~4

「シャボン玉」  乃南アサ

乃南アサと言ったら以前は「6月19日の花嫁」とか「紫蘭の花嫁」といった「火曜サスペンス劇場」風の作品が多いというイメージがあったけれど、「凍れる牙」あたりから、ちょっとカラーが変わり、その後「ドラマチック・チルドレン」で、不登校の子供達についてのノンフィクションを発表したりと、ミステリーの枠を完全に飛び越えた感がある。 
この「シャボン玉」という作品も、ひったくりをしながらあてどない旅を続ける主人公が、ふとしたことから、山村で一人暮らしをする老婆の家の居候となり、疑うことを知らない、純朴な村人たちとの関わりの中で、今までの自分の生き方を振り返り、変わっていくという物語。 かなりいろいろなことを考えさせられてしまいます。 すがすがしい読後感が味わえる作品。

「僕の中の壊れていない部分」 白石一文

以前読んだ「一瞬の光」もそうだったけど、白石一文の作品の主人公の男性って、非常に腹が立つようなキャラクターの持ち主。 それにも関わらず、その主人公の人生観の中に、自分自身との共通項がやたらと多いことが、尚更腹が立つ・・・。


「彼女について知ることのすべて」  佐藤正午

最近はまっている佐藤正午。 この作品は「ジャンプ」「リボルバー」とはちょっとトーンの違う作品。
それでも主人公が、どこか自分自身を客観的に見ているような、それでいてどうにも自分の行動を御しきれていないあたりがこの人の作品に共通するところ。

「誘拐ラプソディ」  荻原 浩

この1~2年の間に、何冊荻原作品を読んだだろう。 
例によって、ユーモラスで、どこかホンワリと暖かくて、楽しいストーリー。
by otravez | 2008-04-25 23:57 | 読書録

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